出会いは最良の別れに向けて 

2018, 04. 01 (Sun) 23:39

桜が満開の季節となりました。
桜花を愛でる時期はせいぜい1週間と短いものです。

日本人はこの桜に人生を重ねることが多いそうです。
つまりは人生ははかないものであると。

すべての出会いとすべての対人関係において、
ただひたすら最良の別れに向けて不断の努力を傾ける。
(岸見一郎/幸せになる勇気.より)


ラボラトリートレーニング(Tグループ と言われることも多いです)という短気宿泊型の人間関係のトレーニングのスタッフをしていると、
なんのためにこのトレーニングがあるのか?という問いを参加者からいただくことがあります。

これまでは「学びはそれぞれの目的によって違ってくる」という説明をしていました。

最近は
「出会いは最良の別れのためにあり、最良の別れのために関係を取ろうとする試み」という言葉がしっくり来るようになりました。

このトレーニングはたった4日程度でも
今までにない人間関係を構築してお互いの成長に貢献するようになることがあります。


この世に生を受けて以来人間関係は死の直前まであります。

人間関係は家族、学校、地域、職場など様々な場で起こります。

関わりの深い大事な人生の先輩との別れは最良のものでありたい。
友や家族など縁のある人たちとの多くの関係で最良の別れができれば幸せだと思います。

最良で幸せな関係とは、単なる仲良しという上辺のことではないと考えます。

お互いの陰の部分まで知り、互いに関わることで互いが成長できる関係だと考えます。

「今・ここ」からの生き方の一助となれば幸いです。

ラボラトリートレーニングに興味をお持ちの方は下記のホームページをご覧ください。
HIL研究会
http://hi-laboratory.com/

南山大学人間関係研究センター
http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/NINKAN/kokai/index.html

HCL研究会
http://hcl.seesaa.net/
学生から30歳までの若い人向け(2018年の日程は未発表)

参考
幸せになる勇気 

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「受けるより与える方が幸いである?」 

2018, 03. 14 (Wed) 06:20

先日、毎月のお便りを出している学校の卒業式でした。


お便りを書く時は、実際に相談に来た生徒の悩みや日々のちょっとした出来事の思い出が伝えたいことに出てきます。


卒業していく生徒たちや保護者に向けたの最後のメッセージのつもりで書きましたものを転載します。

「受けるより与える方が幸いである?」

わたしは、自分の行う行為が誰かの役に立つことがわたしの幸せであるということを感じながら生きています。

それと同じくらい、ここ数年は自分を大切にすることも大事にするようになりました。

お互いのことを思って助け合うことを相互援助といい、そういう関係を相互援助関係といいます。

2014年の3月までは6年間、キリスト教の考えを元にした大阪YMCAというところで不登校を経験したり、いじめを経験したりして中学校になじめなかった人たちが通う高校で働いていました。

ある時、校長先生がわたしたち教職員に聖書をくださいました。

そこに校長直筆のメッセージが書いてありました。「受けるより与える方が幸いである」という聖書の一句でした。

その時のわたしにはとても響きました。

「受けるよりも与える方が幸せ」そう思って働いてみると、
結果を期待して苦しむことが薄くなったと感じました。

そして受ける幸せなこともしっかり受け取るようになれた気がします。

自分がうまくいかなくて、悩みの最中にある時、誰かのために、あなたができる幸せを与えてみてください。

身近な人に親切な行いをしたり、人知れず行うみんなのために善い行いを積むこともいいでしょう。

あなたの幸せを思って誰かがしてくれている行いはどんなものがあるでしょうか?
お互いにありがとうと思える人間関係を持ちたいですね。

レア(珍しい)なお話 

2017, 11. 15 (Wed) 15:04

先日は、勤務先の大学の先生に呼ばれて、発達と教育の心理学に2歳児の息子を連れてゲスト講師をしてきました。
レアな話というのは、父親目線の育児を語ることで、聴講学生の反応が思いの外よかったです。
担当の先生からの質問に答え、最後に学生にメッセージを伝えるという流れでした。息子も人見知り警戒をしながらも、徐々にお兄さんお姉さんと一緒に遊んでもらって満足。
妊娠がわかった時の夫の感想
妊娠期間中の苦労、妻へのケアの思い出
出産直前直後の体験
育児の体験
育児をどのように想っているか
母親からの言葉はよくある方で、父親が語るのは新鮮だったようです。
乳幼児の相談や学校で子供たちに関わってきた経験からの専門家目線が入り込んでいますが、父親の育児参加の度合いが子供が育って行く中で重要視しています。
息子に親は育ててもらっていると感じる経験もあります。
いうなれば、息子も家族の貴重な存在と思います。
そう思えると、子供は親に大切にされていると感じ、自尊心が育ってくるように思います。
超早期な乳幼児期ではあっても、子どもはしっかり親の行いを見て人格形成に取り入れています。
今回の語る経験から、現役の育児に関わる人間として、結婚生活や育児について、事前に学ぶ機会を提供すると虐待や産後うつなど不幸な体験を減らせるように思いました。
そして気軽に相談できる場が地域にあることも大事なように思います。
 
学生の感想からは、幼児と関わる経験が普段ないために、目と心の保養にもなったようです。
現状は安心して結婚、家族生活、育児ができる世の中ではないという若者の感想があることに危機感もいただきました。

 

2017, 02. 09 (Thu) 13:47

中島みゆきの糸を連想しました。
それは、カウンセリングという営みです。
縦の糸はあなた
横の糸はわたし
遭うべき糸に
出逢えることを
人は仕合せと呼びます。




私というカウンセラーが発する糸はオリジナルな糸で、他のカウンセラーの糸はまた別のその人らしい糸なんだとの思いがあります。
私という歩んできた歴史、思想、願いなどが入った糸が、相談に来られた人の糸と、たて糸とよこ糸で織り成されていきます。
再び糸の歌詞を、
織りなす布は
いつかだれかの
傷をかばうかもしれない。




過去に傷ついた体験がテーマの場合は
カウンセリングはほつれた場所の
修繕でもあります。
仕上がった全体がまたその人らしさで仕合せになれることを願って糸を編んでいます。
 

心理的ケアによる回復のために 

2017, 01. 28 (Sat) 23:07

精神的不調は、多くの場合は過去の傷つき体験と言えると思います。挫折、失敗、恐怖体験、トラウマなど表現はさまざまです。
トラウマケアの本を読んでいるのですが、その中に簡潔にこれらの体験の回復段階がまとめられていました。
ジュディス・ハーマンによる回復の3段階
1.安全・安全の確保
2.再体験
安心できる関係の中で、語ったり書いたりして過去を再体験する
3.社会的再結合
社会的なつながりを作る
メアリー・ハーヴェイによる回復の7段階
1.記憶想起の過程の主体者になる
2.記憶と感情の統合
3.感情耐性
4.症状統御
5.自己尊重感とまとまりのある自己感
6.安全な愛着
7.意味を見出す
(赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア)
白川美也子/著
アスク・ヒューマン・ケア
不登校など対人、社会不適応からの回復のための対応指針とも言えると経験的に思います。